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お勧め映画:『グリーンブック』 爽やかさの残る感動作!


黒人差別を扱っているのに、爽やかさの残る感動作!


「グリーンブック」は実話をもとにしており、黒人差別を扱った作品として差別描写など不快になるシーンもあるものの、旅を通してはぐくまれた友情が爽やかな感動を与えてくれる素晴らしい作品です。

2019年に開催された第91回アカデミー賞では、作品賞、助演男優賞、脚本賞を受賞しました。

実際のドクター・ドナルド・シャーリーは、2歳で母親からピアノを習い始め、9歳でレニングラード音楽院に入学したエリートともいえる黒人天才ピアニストで、作曲家、編曲家としても活躍しました。

(GAGA HPより)

20世紀を代表する作曲家ストラヴィンスキーに「彼の技巧は神の領域だ」と言わしめたほどの天才ピアニストで、ホワイトハウスでも演奏しています。

シャーリーの運転手となるトニーは、粗野で無教養なイタリア系アメリカ人です。当初は激しい人種差別的な思想を持っていましたが、シャーリーとの旅の中で徐々に変わっていきます。

(GAGA HPより)

実際の彼はのちに俳優デビューし『ゴット・ファーザー』(1972)など、特にイタリアン・マフィアを題材とした作品に多く出演しました。

黒人ジャズ・ピアニストのシャーリーは米国南部を8週間かけてまわるコンサートツアーを黒人差別が未だ続く 1962年に、計画します。
その頃の米国南部は人種差別が厳しい地域で、黒人が旅をするにはまだまだ危険な状況にあったため、シャーリーは道中のトラブルに対処するために白人であるトニーをボディーガード兼、運転手として雇うことにします。
そして、黒人であるシャーリーとのコンサートツアー道中で困らないためのガイドブックとして、所属事務所がトニーに「グリーンブック」を与えるのです。

グリーンブック
米国では当時、車で旅行する黒人は、ジム・クロウ法(Jim Crow laws)という州法に基づく人種隔離政策(各人種は平等だが入り交じるべきではないという方針)がありました。
このため食事や宿の提供を断られたり、地域によっては黒人にサービスを提供する事業者がほとんどいなかったりと、黒人は自動車で旅行するのが難しかったのです。

そこでGreen 氏が、黒人が利用できる飲食店・ホテル・民宿・ガソリンスタンド・娯楽施設などを案内(名称と住所を記載)するガイドブックとして 自費で出版し始めたのが”The Negro Motorist Green Book” 通称「グリーンブック」なのです。
(GAGA HPより)

高級クラブで用心棒として働くトニーはクラブが改装になり数ヶ月間閉鎖されたため、当面の仕事を探していました。
そんな時、黒人のピアニストであるシャーリーが黒人差別が色濃く残る南部へのコンサートツアーを計画して、ドライバー兼ボディガードを探していたのです。
それなりの金額を提示されたトニーは、黒人である依頼主が気に食わないものの、生きていくために仕方ないと、クリスマス前までの2ヶ月間のツアーに同行する仕事を受けるのです。

コンサートツアーへ出発する当日、トニーはレコード会社から 「グリーンブック」という黒人向けのガイドブックが渡され、2人の不思議な旅が始まるのです。

(GAGA HPより)

旅の途中、シャーリーは今まで食べたことのないフライドチキンをトニーに勧められ一緒に楽しそうに食べることになるのですが、トニーがソフトドリンクの紙コップを道路に投げ捨てると・・・私は、この場面で思わず微笑んだのですが、ほのぼのとした場面も多いのです。

(GAGA HPより)

教養の差がある2人は、トニーが奥さんに手紙を書く際に、シャーリーはロマンティックな手紙を書くように文章まで丁寧に教えるのですが、このような触れ合いにより友情が深まっていくのです。

様々な出来事を乗り越えて、最後のコンサート会場へ到着した2人はコンサート会場のレストランで一緒に食事をとろうとするのですが、シャーリーは黒人である事を理由に入店を拒否されてしまうのです。

(GAGA HPより)

自分を入れないとコンサートで演奏しないと言うシャーリーを説得するよう責任者から金を見せられたトニーは、それを断りシャーリーと共にコンサート会場のレストランを飛び出し、黒人専用のレストランへ行くのです。

(GAGA HPより)

シャーリーはたまたま、そのレストランにあったピアノを演奏し、周りの黒人達から拍手喝采を受けるのですが、2人は最後のコンサート会場に戻る事無くクリスマス前の雪の降りしきるニューヨークへと戻るのです。
ここでも、友情を示す温かな場面があるのですが・・・

実際に、ドライバーの仕事を終えたトニーはクラブの仕事へ戻りますが、シャーリーとトニーは2013年に数ヶ月違いで亡くなるまでずっと友達でいたと言われています。

この映画は、黒人差別というような難しい問題を扱っているものの、誰もがハードルなく楽しめて、「本当にいい映画だったね!」と満足感を胸に映画館を後にすることができる、そんなわかりやすさと感動などが詰まった作品だと思います。

粗野で強面のトニーと、それとは正反対の気高さを持つ黒人ピアニストのシャーリー、肌の色も性格も育ちも正反対の彼らが、旅の過程で徐々に互いへの敬意と友情を育んでいく物語です。
敬意と友情こそが、この作品に黒人差別という重い問題を扱いながら、最後は爽やかな感動をもたらしてくれるのだと思います。

お勧めできる作品です。

黒人差別に正面から取り組んでいる映画には「黒い司法  0%からの奇跡」もありますので、ご確認ください。

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